人生はお金が全てではありませんが、仕事である以上は気になるのも事実。ハイヤー乗務員の年収事情、ぶっちゃけちゃいます。
ズバリ!平均年収は550万円!
勿体ぶっても仕方ないので結論から言います。都内大手ハイヤー会社勤務の乗務員の年収は
500〜600万円
これがボリュームゾーン、最頻値と言って良いでしょう。
都内大手ハイヤー会社の求人でも、勤続2年目以降の平均年収は500〜550万円と記載されているケースが多いので、信用出来る数字と言えます。
収入の4割は残業代
ハイヤー乗務員には日勤勤務と泊まり勤務がありますが、稼ぎ易く分かり易い日勤勤務をベースにご説明致します。
日勤ハイヤー乗務員の給与は概ね以下の様に構成されます。(%は年収に対する比率の目安です)
- 基本給(30〜40%)
- 歩合給(10%)
- 残業代(30〜40%)
- 各種手当て(5〜10%)
- ボーナス(10%)
年収に対する比率の実態として、基本給と残業代がそれぞれ4割弱、残りの歩合給と手当てとボーナスはそれぞれ1割弱と、残業代の占める比率が非常に高いです。
タクシーの場合は歩合の比率が高いので、お客様を多く乗せる事が収入アップへの近道です。しかしハイヤーは歩合比率が低いので、定時内に仕事を多く頑張っても、収入アップには繋がり難いのです。
つまりハイヤー乗務員が年収を上げようと思うなら、より多くの残業をする事が必要になってきます。
入社1年目の年収事情
どんな職種でも転職してすぐにバリバリ仕事をして稼げるかというと難しいでしょう。
会社によりますが、入社して3〜6ヶ月間は研修期間と考えた方が良いです。その間は月30〜35万円程度の保証給が設定されている会社も多いですが、研修期間中ですので残業はほぼありません。
では研修期間修了後はどうでしょうか?
すぐに稼げるかどうかは、担当するお客様次第と言うのが正直なところです。
早々に担当するお客様が決まり、そのお客様が車を多く使われる方であれば先輩と変わらない月給を手にする事が出来ます。
あまり車を利用されないお客様を担当する乗務員は、担当業務終了後に別の単発仕事(会食の送迎など)をしたり、休日に単発のゴルフ仕事をしたりして残業代を稼ぐ事が可能です。
ただ会社側も、慣れない新人に無理をさせて事故や違反をされると困るので、あまりガツガツと仕事を受けさせてくれないかも知れません。
これらを踏まえ、
入社1年目の年収は400〜450万円
と考えておくのが妥当なところだと思います。
年収500万円に届かない人って?
また、新人でも無いのに年収300〜400万円代の乗務員がいるのも実情です。
「自分もそうなってしまうのでは…」
こんな不安を抱いている方も多いと思います。実は私もそうでした(笑)
しかし先ほどから述べている様にハイヤー乗務員の年収は残業依存なので、年収が低いという事は単純に残業時間が少ないからなんです。
残業に積極的でない理由は人それぞれでしょうが、ハイヤー乗務員の年齢層が全体的に高めな事も理由の一つに挙げられます。
- 子供が巣立っていて学費が掛からない
- バブル期を経験していて蓄えがある
- 体力的にガツガツ仕事が出来ない
という事情から
「稼ぎは程々で良いからノンビリやりたい」
という考えの人も少なくありません。(もちろん若くてもノンビリ派の人もいますが)
大手と呼ばれるハイヤー会社であれば仕事余りの人手不足な状態です。
「稼ぐ意思も体力もあるのに、真面目に人並みに頑張っても稼げない!」
というケースは稀です。その点は安心して良いかと思います。
どのくらい頑張れば良い?
『真面目に人並みに頑張る』と書きましたが、ちょっとフンワリし過ぎですよね。具体例として、参考までに私の勤務実態を書いてみます。
- 平均出勤日数22日/月(年間休日110日前後)
- 平均残業時間100時間/月
- 平均会社泊日数8日/月
各種手当てや歩合で多少の違いはありますが、こんな感じの勤務実態であれば年間支給額は550万円前後に落ち着くはずです。
周りの同僚を見渡しても、これくらいの勤務実態や年収の乗務員が多いですね。もう少し残業や休日出勤をして、年収600万円前後を意識している乗務員も珍しくはありません。
このくらいの仕事量(拘束時間)を受け入れられるかどうか?が、一つの指針となると言えそうです。
どこまで年収は増やせる?
何度も述べた通り、ハイヤー乗務員の年収は残業依存です。
それではプライベート返上でバリバリ残業を頑張れば年収1000万円も目指せるのか?
残念ながら、答えはNOです。
ハイヤー乗務員という仕事は安全運転が何よりも重要な仕事ですので、過剰な勤務は法律で禁止されています。具体的には、
- 1ヶ月の休日日数
- 1ヶ月の残業時間
- 連続勤務可能な日数
- 勤務終了から翌日の勤務開始までに必要な時間
などの縛りが有ります。
つまり体力的・精神的にどんなにタフだったとしても、出来る仕事量に限界があるのです。
勤務可能な限界まで仕事を詰め込んだとしても年収700万円前後が上限だと思います。
更に今後は働き方改革により残業時間の規制が厳しくなり、残業代で稼ぐハイヤー乗務員はモロに影響を受けます。
会社としても乗務員に離職されると困るので給与体系の見直しを図っている様ですが、現実的な年収の上限は650万円程度になるのではないかと、私は予想しています。
どうしても年収1000万円を目指したい方は、タクシーかプロパー(直接雇用)のドライバーの方がまだ可能性はあります。
プロパードライバーとの比較はこちら
また特殊なケースではありますが、こんなハイヤー会社もあります。個人的にはオススメ出来ませんが参考までにどうぞ。
まとめ
ハイヤー乗務員が年収を上げるには、特別な才能は必要ありませんが、残念時間として自分の時間を差し出す必要があると言えそうです。
『仕事の質』が収入に直結しないのはモチベーションに影響しますが、長期的に見れば『質の良い仕事』を積み重ねてお客様や会社からの信頼を得る事は収入アップに繋がります。
ハイヤー乗務員という仕事は、日々を漫然と過ごしていては収入も評価も上がりません。
短期的視点では残業時間で直近の収入をコントロールしつつ、長期的視点では仕事の質を上げられる様に日々努力する事が大切な職種だという事です。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
コメント
こんにちは。
拝見させていただきました。
詳しく説明をされていてとても勉強になったのと不安がなくなりました。
特に年収比率がパーセンテージで示されておりとても良かったです。
ブログの更新楽しみにしています。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます😊
勤務する会社によって配分は異なるかと思いますが、残業代が鍵になる点は各社とも同じかと思います。
日勤か夜勤(シフト勤務)かも残業代の算出に大きな違いが出ますので、面接などで充分確認して下さいね。
転職活動の成功をお祈りしています🙏