ハイヤー乗務員に転職する際に絶対に確認すべき【仮眠所】について

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ハイヤー乗務員の実態

前回の記事では、ハイヤー乗務員は泊まり勤務が日常的にある事を紹介しました。

それではハイヤー乗務員が泊まる仮眠所とはどんな施設なのでしょうか?

求人広告では決して明らかにされない仮眠所の実態についてご紹介します。

ハイヤー乗務員への転職を考えるなら必読の記事です!

仮眠所の実態

私も全ての会社の仮眠所を視察した訳ではありませんが、自社の状況や他社乗務員から聞いた情報を包み隠さずご紹介します。

仮眠所ありとは言うものの…

大日本帝国と呼ばれる大手四社の求人を見ると、いずれも仮眠所やシャワー室ありとなっています。 

大和・日本交通・帝都・国際で大日本帝国

中小のハイヤー会社でも仮眠所ありの求人が多く見受けられます。

やはり泊まり仕事とは切っても切れないハイヤー乗務員ですから、仮眠所なしでは応募してくれる人が少なくなってしまいますからね。

しかし大手も中小も、仮眠所の多くはお世辞にも快適とは言い難いものだと思っておいた方が良いでしょう。

仮眠所は雑魚寝が基本

各社とも営業所は都心部ですので、仮眠所の設置にもそれなりに多額のコストが必要となります。

鉄道会社や長距離バス会社であれば、ダイヤに沿った運航計画で泊まりの人数も把握してコントロール出来ますが、ハイヤーはその日のお客様のご利用状況によって泊まり人数が変動して固定出来ません。

無暗に大人数用の施設を設置すれば無駄なコストが経営を圧迫しますし、不足してしまうと乗務員が不満を抱いて離職してしまいます。

そこでハイヤー会社は、比較的低コストで大人数の泊まりにも対応出来る雑魚寝形式を選択する事となります。営業所と同じ建物内か近隣ビルの1フロアを借りて、布団かベットを並べただけの仮眠所が殆どになるのです。

カプセル型のベッドを採用していると求人に記載されている会社も少数ですがある様です。しかし実際に勤務する乗務員からは、設置数は少なくすぐに満床になってしまうと言う声も聞かれます。

いずれにせよ、個室で快適な仮眠所などは夢のまた夢というのが現実と言えます。

仮眠所に潜む問題

騒音問題

間仕切りも無い中で何人ものオジサン達が寝る訳ですから、寝息・寝言・いびき・歯軋りなどの騒音が鳴り響く中で寝る事になります…

あまりに度を越してひどい場合を除き、どうしても『お互い様』となってしまい対策の打ちようがありませんので、静かな環境でないと眠れない人は耳栓が必須となります。

衛生面問題

布団のクリーニングは季節毎になりますし、繁忙期など泊まる人数が多い時は交換用のシーツも足りなくなる事もあります。

どうしても布団自体やシーツに湿気がこもったり、汗の臭いや体臭や加齢臭が気になったりと、衛生面が気になってしまう事も少なくありません。

更に新人のうちは共用の『昨日は誰が寝たか分からない布団』で寝る事が多くなりますので、尚更です。(泊まりの多いベテランになれば布団やベッドは固定される事が多いです)

少数ではありますが、ダニにやられたなんて話しも無い訳ではありません…

そもそも数が足りない問題

泊まりになる乗務員の人数は日によって変動しますし、寝床の数には限りがありますので、深夜に帰庫して泊まろうとしたらベッドや布団に空きが無いなんて事も。

そんな場合は近隣に漫画喫茶やホテルがあれば自腹で利用するか、ハイヤー車両で寝るしかありません。

「あんないびきが煩い部屋で、ペラペラで不衛生な布団で寝るより、シートを倒したアルファードの方がよっぽど快適だ!」

と言って、自ら車中泊を選ぶ乗務員もいるので良し悪しとも言えそうですが…

中にはこんなレアケースも…

仮眠所を設けられない中小ハイヤー会社では極端な例も聞いたことがあります。

良い例としては、近隣のカプセルホテルやビジネスホテルの宿泊費や、帰宅のタクシー代を実費補助してくれるという素晴らしい会社もあるそうです。

悪い例としては、仮眠所も補助も無く、車中泊か営業所のソファで…などというひどい会社もあるそうです。

中小会社は数も多い上に実情も様々なのて一概には言えませんが、大手以上に確認が必要だと言えそうです。

こんな筈じゃ無かった…とならない為に

隠れたマイナス要素

私はハイヤー乗務員という仕事は、全体的には人にオススメ出来る仕事であると考えています。

しかしこの仮眠所の実態については明らかにマイナス要素ですし、転職前にその事に気付く人は極少数でしょう。

泊まり勤務が不可避と言える仕事なので、会社の仮眠所で休めるかどうか?は入社前に絶対に知っておくべき事なのです。

事前にしっかり確認を

私も転職の際には仮眠所がどんな所かなど全く気にせずに入社してしまいましたが、結果的にはそれほど気にならずにやっていけています。

しかしそれは結果論であって、気になる人にとっては耐えられない環境でしょう。

しっかりと休息を取る為に会社に泊まる筈が、全く眠れず疲労を蓄積させ、ストレスを溜め込んでいては安全運転など出来る筈もありません。

実際にどうしてもこの仮眠所で眠れない事が原因で職場を去る新人乗務員も珍しくありませんし、退職まではいかなくとも、キチンと眠る為に自転車や自腹でタクシーを使う乗務員もいます。

ハイヤー乗務員への転職を検討している方は、面接や会社説明会の際に必ず仮眠所について確認すべきです。

可能であれば仮眠所を見学させて貰った方が良いくらい重要だと断言させて頂きます。

また、面接でそこまで踏み込んだ質問をすれば、きちんと調べてきてると好印象を残す事にも繋がるはずです。

まとめ

如何でしたでしょうか?

今回はハイヤー会社の求人広告では決して語られない仮眠所の実態についてご紹介しました。

ハイヤー乗務員の運転やサービスには繊細さが求められますが、乗務員のメンタルまでもが繊細ではやっていけません。

お客様からの無茶振りに対してだけで無く、快適とは言い難い仮眠所でも休む事が出来る図太さも必要なのかも知れませんね。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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