ハイヤー乗務員に必要な資格・資質

ハイヤー乗務員の実態

ハイヤー乗務員になる為に、なれた(就職できた)としても長く続けられる為に必要な資格や能力には何があるか?についてご紹介します。

必要な資格は1つだけ

『ハイヤー乗務員』とは、ハイヤー会社の社員としてお客様を乗せて運転する運転手ですので、業務には第二種運転免許(旅客自動車の運転に必要な免許)が必要になります。

ただしハイヤー会社の求人へ応募する際には、取得から3年以上経過した普通免許(AT限定可)さえあれば大丈夫です。

第二種運転免許(通称:二種免)は入社後に会社負担で教習所に通わせて貰えるので不要です。この二種免の取得に必要な資格が『普通免許取得から3年以上』という訳です。

必要な資格はこれ1つだけです。

近年は運転免許を取得しない人も増えているそうですが、それでも日本人の運転免許取得率は70%前後と高い事から、間口の広い求人と言えますね。

二種免許について(余談)

会社員が自社の役員や社長を乗せて運転するプロパードライバー(役員付運転手)に二種免許は不要(お客様を乗せて対価を得る営業運行ではないから)です。

しかし法的に不要とは言え、安全の為に二種免許所有者が優遇されたり、応募条件としている企業も多いのが現状です。

違反歴、事故歴について

ほとんどのハイヤー会社が、『過去5年分の違反歴・事故歴が記載された運転記録証明書』を応募の際の必要書類としているので、違反歴や事故歴は明らかになります。

では違反歴や事故歴があると即座に不採用かと言えば、そんな事はありません。過去5年間の累積点数が2点以下程度ならば全く影響は無いと言って良いでしょう。

ただし3点を超えているとなると、その内容や回数によっては選考に影響があるかも知れません。6点以上で免許停止の履歴があると、かなり不利になるのは事実です。

応募条件に明記されていない以上、実際にどの程度の影響があるのかは分かりません。しかしハイヤー会社は慢性的な人手不足なので、違反歴・事故歴のマイナス要素があっても、それを上回る要素があれば採用される可能性は十分あります。

大きな声では言えませんが…私も2点の違反歴が1回ありましたが採用されましたし、違反数回で累積4点あったと言う同僚もいます。もちろん私も彼も今は優良ドライバーですが(^^;)

幅広い年齢層が活躍できる

ハイヤー乗務員には落ち着いた雰囲気が求められますので、ある程度の年齢を重ねていた方が好まれます。40〜50代から始めても充分活躍できる仕事です。

もちろん元気で体力のある若い乗務員を好まれるお客様もいますし、近年ではハイヤー会社も若返りを意識しているので、20〜30代の若い乗務員も積極的に採用している様です。

実際に多くのハイヤー乗務員の求人は年齢不問とされていますが、60歳を超えると難しくなります。これは定年によるもので、ハイヤー乗務員に限らず、正社員募集全般に言える事なので仕方がありません。

資格や経歴は活かせない?

ハイヤー乗務員について解説されているサイトや求人内容を見ると、『有利な資格』や『活かせる経歴』として様々な資格・経歴が挙げられています。

英会話能力、ホテルマンの経験、秘書検定、地理・観光検定、ルートドライバーなどなど…挙げていけばキリがありません。

しかし、我々現役の乗務員に「ハイヤーやるのに有利な資格や経歴って何がある?」と質問すれば、多くの乗務員は

「特に無いね。あっても最初が少し楽になるだけだよ。」

と答えるでしょう。

業務に最低限必要な運転技術、接客、地理、英会話などは研修で教わります。入社前に身に付けていた資格や経歴が活かせるのは、この研修で教わる事のプラスアルファ程度でしかありません。

もちろん無いよりは有った方が良いですが、すぐに実務に活かせるかと言うと疑問…というのが実情です。

求められるスキルはお客様次第

人には得手不得手がありますし、お客様がハイヤー乗務員に求める要素も様々です。

ハイヤー会社が乗務員の持つスキルと、お客様の要望をしっかりマッチングさせられれば良いのですが、実際には会社もそこまで手が回らないのが現状です。

つまり、あなたがせっかく人より秀でた資格や経歴を持っていても、それを活かせるお客様の仕事につけるとは限らないと言う事です。

結局のところ、任されたお客様の要望を的確に汲み取り、それを素早く身に付けるしか無いのが実情です。

重要なのはスキルよりも人柄

身も蓋もない言い方ですが…そもそもお客様はハイヤー乗務員に対し、運転に関する事以外の高度なスキルを求めていません。

どんなに英語が堪能でも、ビジネス上の大事な会話で乗務員に通訳を頼んだりしません。せいぜい空港送迎時に2人きりになる車内で、雑談のお相手ができれば上出来です。

どんなに都内の観光名所や銘店に詳しくても、接待の観光コースや会食場所の選定を頼んだりしません。お客様が設定・指定した場所へスムーズに到着できればそれで良いのです。

むしろ、自分が詳しいからとしゃしゃり出る様な行為は厳禁!クレーム対象になります。

お客様がハイヤー乗務員に求めるのは、快適な移動時間を提供できるか否か。これ以外はオマケと言って良いです。(もちろんオマケを磨くのは悪い事ではありません)

その為に重要になるのは、スキルよりも人柄です。資格よりも資質なのです。

求められる3つの資質(性格)

お客様に快適な移動時間を提供する為には、どの様な資質(性格)が求められるのでしょう。

基本的には接客業に求められる資質に近いですが、特にハイヤー乗務員にとって重要だと言えそうな3つをご紹介します。

冷静沈着

安全運転の為にも、スマートな接客の為にも、ハイヤー乗務員は常に冷静沈着でなければなりません。

不測の事態が起こっても動じる事無く、穏やか且つ速やかに対応策を見出し実行する。

そんな対応が、お客様の安心感を生むのです。

謙虚

ハイヤー乗務員は、いわばお客様の黒子です。どんなに優れた運転技術や知識を持っていたとしても、それをひけらかしてはいけません。

車内はお客様の空間であり、乗務員の知識や技術はお客様の為に使うものです。

その謙虚な姿勢が、お客様からの信頼に繋がります。

臨機応変

いつもと同じ道や、いつもと同じ予定であっても、ベストなサービスは状況によって異なります。

  • 車は目の前に着けるか、少し離れた場所か
  • 時間ピッタリに到着させるか、数分早めか
  • ドアサービスをするか、しないか
  • エアコンの温度や音楽のボリューム…etc.

これらはお客様の好みや状況、時間帯や天気によっても変わってきますので、場の空気を読んだ臨機応変な対応が求められます。

紋切り型のサービスでは、お客様の満足は得られません。

まとめ

ハイヤー乗務員に必要な資格は普通免許だけと間口が広く、中高年のリスタート職として挙げられる事も多いです。

しかし実際には向き不向きが強い職種で、やってみたら想像と違い肌に合わないからと去って行く人が多いのも事実です。

応募資格が緩いからと言って、誰でも簡単にできる仕事では無いという事だけは理解して下さい。

私のブログでは、現役ハイヤー乗務員の生の声や実態を、可能な限りお伝えしています。

私のブログを全て読んだ上でも「ハイヤー乗務員をやってみたい」と思って頂けたなら、きっと大丈夫です。

現役の乗務員にだって足りない部分はありますし、皆んなそれを補う努力をしながらやっています。決して難しい事ではありません。

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